もともと1泊で予定していた伊勢参りですが、直前で予定を変更せざるを得なくなり日帰りで行くことに。限られた時間の中で効率よく回る方法、伊勢神宮に行くなら最低限押さえておきたい知識をまとめました。
※2020年の内容です。現在とは内容が一部異なる可能性があります。
伊勢神宮とは
伊勢神宮とは、内宮・外宮をはじめ、14の別宮、43の摂社、24の末社、42の所管社からなる125社の総称です。また、内宮では日本人の総氏神様である天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りしており、全国の神社の本宗と位置付けられています。外宮では天照大御神の食事を調達する役割をしていた豊受大御神(とようけのおおみかみ)がご鎮座しています。
内宮と外宮
簡単ではありますが、どんな神様が祀られているかご紹介します。
内宮
内宮の正式名称は、皇大神宮(こうたいじんぐう)といいます。境内には正宮のほかに2つの別宮※1があります。内宮は約5500万㎡の面積があり、伊勢市の面積の4分の1ほどを占めています。
正宮
天照大御神が祀られています。
荒祭宮(別宮)
天照大御神の荒御魂※2が祀られています。
風日祈宮 (かざひのみのみや)(別宮)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の御子神の級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)が祀られています。風雨を司る神様として知られ、 外宮の風宮と風日祈宮は鎌倉時代の元寇(げんこう)の際に神風を起こして日本を救ったといわれています。
外宮
外宮の正式名称は、豊受大神宮(とようけだいじんぐう)といいます。境内には正宮のほかに3つの別宮※1があります。伊勢参りでは、まず外宮から参拝するのが正式な参拝方法のようです。
正宮
豊受大御神をお祀りしています。
多賀宮(たかのみや) (別宮)
豊受大御神の荒御魂(あらみたま)※2をお祀りしています。
土宮(つちのみや) (別宮)
豊受大御神がこの地にご鎮座する前からこの地を守っていた地主神をお祀りしています。
風宮(かぜのみや) (別宮)
風の神をお祀りしています。内宮の風日祈宮(かざひのみのみや)とこちらの風宮は、鎌倉時代の元寇(げんこう)の際に神風を起こして日本を救ったといわれています。
月夜見宮(つきよみのみや) (別宮)
天照大御神の弟神である月夜見尊と月夜見尊荒御魂をお祀りしています。外宮からは徒歩5分ほどの位置にあります。
※1
別宮とは
正宮のわけのみやの意味で、正宮の次に尊いお宮のことを示します。内宮と外宮それぞれに別宮があります。
※2
荒御魂とは
神様の行動的で力強い側面のことをいいます。穏やかな側面は和御魂(にぎみたま)といいます。荒御魂と和御魂は分かれてご鎮座することが多いです。
伊勢神宮の建築様式
伊勢神宮の建築様式は唯一神明造です。伊勢神宮独自の建築様式でここでしか見ることが出来ません。
伊勢神宮の内宮と外宮でお社のつくりが異なっており、建築様式を見れば内宮なのか外宮なのかを見分けることが出来ます。大まかな違いをご紹介します。
左が内宮、右が外宮の建築様式です。
内宮
千木の先端が地面と水平の内削(うちそぎ)です。鰹木の数は偶数なのが特徴です。
外宮
千木の先端が地面と垂直の外削(そとそぎ)です。鰹木の数は奇数なのが特徴です。
一緒に立ち寄りたい神社とスポット
二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)
しめ縄で結ばれた夫婦岩が有名です。猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀り、開運・家内安全・交通安全・良縁祈願にご利益があるといわれています。季節によって、夫婦岩の間から朝日や月の出を眺めることが出来るようです。
身を清めることが出来る場所とされており、伊勢参りの前に参拝することが古来の正式な参拝となっていたようです。
猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)
みちひらきの神様としても知られ、物事を始める際に最善の方向へ導いてくれるとされています。内宮から歩いて行ける距離にあるので、内宮参拝のあとにおすすめです。
おはらい町・おかげ横丁
内宮のすぐそばに、おはらい町とおかげ横丁があります。伊勢名物の赤福本店もここにあり、古くからの建物を楽しむことが出来ます。お店も多くあり、お土産もここで購入することが出来ます。
伊勢参りの回り方
二見興玉神社 ⇨ 外宮(正宮⇒別宮) ⇨ 内宮(正宮⇒内宮)
伊勢神宮では、最初に外宮から回り、そのあと内宮を回るのが正式です。
また、外宮と内宮の片方のみを参拝することを片参宮といい、よくない事とされていました。
外宮から内宮までは路線バスで1本で行くことが出来るので、両方参拝することをおすすめします。
それぞれでは、正宮から先に回り、そのあと別宮を回るのが正式のようです。
可能であれば二見興玉神社を参拝してから伊勢神宮へおまいりするのが良いと思います。
二見興玉神社で身を清めてから伊勢参りをするのが古来からの正式な参拝方法となっていたようです。※日帰りスケジュールではなかなか難しく、私の場合は最後に 二見興玉神社を参拝しました。
伊勢参りのお供におすすめ本
伊勢参りのことを深く知ってから伊勢参りをしたいという方に、こちらの本がおすすめです。
私も購入して、読んでから行きました。サイズもコンパクトで持ち運び出来るので、現地でも役に立つと思います。
実際のスケジュール
これまで紹介したすべてを回りきることは出来ませんでしたが、一部の別宮を除いてほとんど回ることが出来ました。参考までにスケジュールを書いておきます。ほぼ移動しっぱなしのかつかつスケジュールなので、かなりハードでした。この通りに回ろうとするとキツイかもしれませんので、回る順番の参考程度になればと思います。
7:28 品川駅発 新幹線のぞみ205号 新大阪行
8:56 名古屋駅着
9:10 近鉄名古屋駅発 近鉄名古屋線特急 賢島行
10:30 伊勢市駅着 徒歩15分
10:45 外宮到着 正宮・多賀宮・土宮・風宮
11:25 外宮出発 徒歩約5分
11:30 外宮 別宮 月夜見宮到着
11:45 外宮 別宮 月夜見宮出発 徒歩約5分
11:54 外宮前バス停発 路線バス 乗車 内宮前まで
12:15 内宮到着 正宮・荒祭宮・風日祈宮
13:15 おはらい町・おかげ横丁散策 食べ歩き昼ご飯
14:00 猿田彦神社到着
14:30 徒歩移動 約15分
14:45 月讀宮到着 月讀宮・月讀荒御魂宮・伊佐奈岐宮・ 伊佐奈弥宮を参拝
15:00 徒歩移動 約15分
15:15 倭姫宮到着
15:45 タクシー移動 (坂を下ったコンビニ前から) 3410円 約15分
※時間短縮のためにタクシーを利用しましたが、伊勢市駅から電車での移動も可能です。
16:00 二見興玉神社到着
16:30 徒歩移動 約15分 ※駅が遠いので余裕をもって移動
16:53 二見浦駅発 JR快速みえ22号 名古屋行
18:46 名古屋着
18:59 名古屋駅発 新幹線のぞみ44号 東京行(20:36 東京着)
外宮→内宮 バス時刻検索はこちらhttps://www.sanco.co.jp/krs/sp/leaf1.php (外宮前→内宮前で検索)
これより節税、写真などを交えつつ観光の様子をご紹介します。
※お宮の写真は撮影不可の場所もあり、あまり撮影出来ておりません。
伊勢市駅到着です。ここから外宮まで15分ほど歩きます。
外宮の前には大通りがあります。外宮の向かい側にバス停があり、内宮まで行けます。
外宮では左側通行となっています。内宮は右側通行です。
とても立派な木々の間を進んでいきます。
一般の人の参拝は外玉垣南御門(とのたまがきみなみごもん)の前までとなっています。
別宮に行くには、亀のように見えるこの亀石を通っていきます。
内宮です。こちらは右側通行です。
宇治橋の上からみる五十鈴川(いすずがわ)。宇治橋は俗界と聖界を隔てています。
五十鈴川で心身を清めてから参宮します。
広大な森を進んで、正宮・別宮を参拝します。
おはらい横丁の赤福本店です。
おはらい横丁の風景
おはらい横丁を通り抜けて、少し歩いたところに猿田彦神社があります。
猿田彦神社
猿田彦神社の横にある佐瑠女神社では、芸能・スポーツ・良縁祈願のご利益があると言われています。
月讀宮までの道のりです。なかなか距離があります。
月讀宮に到着です。約15分ほどでした。
敷地内は森林が広がっており、お宮までは少し距離があります。
月讀宮から倭姫宮へ向かいます。
15分ほど歩いて、倭姫宮に到着です。上り坂なのでなかなか疲れます。私は歩きでしたが、同じタイミングでタクシーで来られた方もいました。
こちらも静寂な森林を進んでいきます。お宮まで距離がありました。このあと参拝後に坂を少し下ったところでタクシーを呼んで二見興玉神社へ向かいました。タクシーはあまり走っていないので、利用する場合は電話で呼ぶほうが早いと思います。
二見興玉神社到着です。
良縁祈願でも有名な夫婦岩です。
夕方だったこともあり、夕日で照らされた水面がきれいでした。
二見興玉神社から15分少し歩いたところに二見浦駅があります。名古屋駅まで乗り換えなしで行けます。このまま帰路につきます。
まとめ
約13時間、交通機関を除いてほぼ歩きっぱなしの旅でしたが、かなり充実させることが出来ました。
実際に行ってみた感想としては、やはり間に1泊挟んだほうがゆっくり観光も出来てよかったかな思います。次行くならそうしたいです。
なので順路など参考になれば幸いです。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
コメント