色彩検定2級 独学受検から合格までのまとめ

資格

初受験で2級から2021年冬季試験を受検をしました。色彩検定の受検をしてみて感じたことと勉強法などをまとめます。

カラーコーディネーターではなく色彩検定を選んだ理由

それぞれの検定の詳細については、公式HPに随時最新情報が掲載されていますので、ここでは大まかな特徴を比較してまとめます。

色彩検定

文部科学省後援の検定

1990年から始まり、約30年ほどの歴史のある公的資格です。

1級・2級・3級・UC級と分かれている

従来通りの1級・2級・3級に加え、2018年冬からユニバーサルデザインに特化したUC級が追加されました。色に関わる検定では、ユニバーサルデザインに特化したものを聞いたことがないので、色彩検定ならではの特徴ともいえると思います。

カラーコーディネーター

2020年に大きな改定あり 2級⇒アドバンスクラス 3級⇒スタンダードクラスへ

カラーコーディネーターは東京商工会議所主催の検定です。2020年より前までは、1級・2級・3級に分かれており、1級は3分野に分かれておりましたが、2020年に大きな改定があり、2種類のクラスになりました。

建築系の職種ではどちらがいいのか?自分なりの考え

以前から、カラーコーディネーター検定の中でも建築分野に近い1級の環境色彩を受検しようと思っていたのですが、2020年の大きな改定により、その考えが変わりました。改定により、1級の環境色彩の分野はなくなり、アドバンスクラスでまとまってしまいました。

また、カラーコーディネーターは改定されたばかりで公式テキスト以外での勉強が難しい状況にあったのも1つの理由です。試験実績も少ないため、過去問題での対策も難しい状況にありました。正直、私はカラーコーディネーターの公式テキストは勉強しづらい(文字が小さい&多い、、)と感じました。
※色彩検定の公式テキストもですが、、
やはり、勉強を持続するためにも、使用教材はわかりやすく勉強を進めやすいことが大事だと感じています。色彩検定は、公式以外のテキストや問題集も多く出ているので、選択肢も多い状況でした。

そのため、色彩検定を受験することに決めました。色彩検定は文部科学省後援の公的資格で、これまでの受験者も多く実績もある資格です。その中でも、独学でいきなり1級は難しいのでは?と思い、2級を受験することにしました。

勉強法

スケジュール

・9月中旬 テキスト購入
・10月上旬 試験申し込み
・11月14日 試験当日

私は先にテキストを購入してから勉強を始めてみて、冬季の受験に間に合うかどうかを考えてから、受験を申し込みました。

検定は、趣味にも近い要素が多いので、相性がかなり大事だと思っています。仕事で使う検定や資格であれば、取らなければ昇給出来ないなどのプレッシャーや会社からのプレッシャーもあるので嫌でも時間を割くことになると思いますが、このような検定はそういうわけでもありません。

先に勉強を始めてみて(もしくは問題を解いてみて、自分が面白いと思い進めるかどうかは受験判断基準の1つにしています。テキスト購入まではいかずに、書店などで立ち読みをして判断するほうが無駄がないのですが、今回の色彩検定に関してはもともとの興味が強かったことと、コロナウイルス流行中で必要以上に出歩くのも嫌だったこともあり、ネットで購入しました。

勉強期間は、時間をある程度確保出来る方なら2か月もあれば問題なく合格出来る検定だと思います。

使用教材と使い方

使用テキスト

改定後の公式テキスト

公式テキストは2級のみを購入しました。実際はあまり使用出来ていなかったですが、色の慣用名を答える問題の対策にはマストになると思います。私は慣用名を答える問題でかなり間違えてしまいました。

公式問題集

問題集といいつつ、1年分しかありません。実際の試験もこちらにかなり近い内容が出題されるので、こちらでの勉強は必須と思いますが、問題数がこちらでは不安だったので、中古で別の問題集も購入しました。

市販のテキスト&問題集

公式テキストとは別で、市販のテキスト&問題集を購入し、メインはこちらで勉強していました。こちらの教材はおすすめです。要点もわかりやすく、出題頻度もまとめられています。

色彩検定2級は3級の内容を理解した上で出題される問題もあるため、2級と3級のどちらにも対応しているこちらの教材を使うことで、3級の勉強もいっしょに進めることが出来ました。

追加購入した市販の過去問題集

公式問題集の他に使っていた過去問題集はこちらです。こちらは中古で購入しました。問題集が多すぎるのですべては取り組めませんでしたが、それでもかなり回答力は上がったと思います。勉強を進めていく中で自分が苦手だと思った分野を集中的に学習するのに利用することをおすすめします。amazonでも中古は出ていますが、メルカリやラクマなどのフリマアプリでも購入できると思います。

試験当日

コロナウイルス対策で会場の入れ替わりで外で待たされる

試験当日は、試験開始より30分~1時間ほどは早く行く方がほとんどかと思いますが、2級の試験前に行われていた3級試験後の教室内の除菌作業で、すぐに入室することが出来ませんでした。建物の中に入ることも出来ず、みんな外で待たされる状況でした。

11:10に3級の試験が終わり、2級の試験が12:00開始なので50分しか空きがありません。3級試験終了後5~10分で回答回収、退出・除菌作業開始で15~20分ほどだったとしても、すでに11:30~11:40になる計算です。私が建物の中に入り始めたのも、試験開始20分ほど前だった記憶です。

教室に到着後は開始までほとんど時間がない

11:40ごろに入室し、試験開始5~10分前の11:50~11:55ごろから注意事項・問題用紙配布が行われるので、入室から試験開始まではほとんど時間がありませんでした。教室内は女性がほとんどで、女子トイレは混雑することが予想されます。私は駅のお手洗いを利用しましたが、会場到着後は時間的にも難しいのでは?という印象でした。

試験開始直後は、試験問題の表紙裏に問題を解く際に使う図をメモ

色彩検定は、過去問や問題集を解きながら暗記して解く問題も多いですが、色相環や概念図から考えて答える問題も出題されます。

暗記系の問題を見直す際にも、色相環や概念図があれば見直しにも使えるので、下記の2つは開始直後に問題用紙のどこかにメモすることをおすすめします。

PCCSの色相環

書き方はいろいろあると思いますが、私は購入したテキストに沿って、2・8・12・18から埋めていき、24番までを書けるようにしていました。〇を書いて数字を書き、その周りに色も書いていました。(8黄、9緑みの黄など)

PCCSのトーン概念図

ペール・ライトグレイッシュ・グレイッシュ・ダークグレイッシュ・ライト・ソフト・ダル・ダーク・ブライト・ストロング・ディープ・ビビットをトーン概念図で位置関係を把握できるようにしていました。カタカナのトーン名以外に、トーンの略記号(sf、d、dkなど)とトーンの意味(柔らかい、鈍い、暗いなど)もメモしていました。

試験は思ったより短い印象

他の検定系の試験と比べて思ったことは、問題数がそこそこ多いので試験時間にそこまで余裕がない印象でした。多くの試験では、一度解いた後に2週目の見直し時間が十分にとれ、それでも試験時間がまだまだ余るのですが、色彩検定2級はあまり迷うことなく解き進んでいっても、2週目の見直しを終えてギリギリで試験終了といった感じでした。

試験問題

試験問題は見たことあるものが多かったです。基本的には過去問やテキストで見覚えのあるものがほとんどでした。若干うる覚えでも、絶対これはないだろうという選択肢があるので、ある程度絞れました。

ただ、色を見て慣用色名を答える問題が出題されるのですが、こちらに苦戦しました。私は公式テキストも購入してはいましたが、使いにくかったので他のテキストで勉強していました。実際の試験問題は色が全然違う、、、慣用色名を答える問題の勉強では、公式テキストを使ったほうがいいと思います。

記述問題もありますが、こちらも先ほどおすすめした色相環や概念図を上手く利用することで解きやすくなると思います。1つの色の組み合わせから、複数の配色名が考えられる(ドミナントカラー配色・トーンオントーン配色など)ため、配色名はきちんと暗記しておくといいと思います。

まとめ

色彩検定2級は、色相環や概念図をきちんと理解することが合格への近道だと思いました。

そのほか、暗記要素も強いので、根気よく問題を解きながら身に着けていくのが良いと思います。トーンイントーンやトーンオントーンなどの似た名前もあり、それぞれの配色の違いもきちんと把握しておく必要があります。

慣用名を答える問題は公式テキストで学習することをおすすめしますが、かなり量が多いです。私の受験の際に出題されたのは6問だったので、あまりそればかりに学習時間を費やすのも少々勿体ないと思いました。英語の単語を覚える感覚で、通勤時間や寝る前などの空き時間などを上手く利用し、詰め込みではなくスキマ時間学習がいいかなと思います。

色彩検定2級は合格率も7割ほどと高く、合格しやすい検定だと思います。勉強を進めていく中で、色についての知識を取得出来て面白く、学習もしやすかったです。建築の実務としては、インテリアや家具などの内装コーディネートをする際に組み合わせを考える時に活かせそう?と思ったことと、プレゼンシートを作成する際の配色にも活かせそうだなと思いました。

受検を検討されている方の参考になれば幸いです。

ここまでお読みくださりありがとうございました。

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